本田ヒルズタワークリニックのつぶやき~政府による休校要請について~
2020年3月5日
2月27日、世間を大きく騒がせるニュースが発表されました。
それが、政府による“休校要請”です。
これは、新型コロナウイルスへの対処として行われたものですが、日本中で議論が巻き起こっており、なおかつさまざまな方に影響が出ています。
今回はそんな休校要請について、詳しく解説していきましょう。
政府による休校要請の概要
27日、政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、全国の小学校、中学校、高校、特別支援学校について、3月2日~春休みまで休校にするよう要請することを決定しました。
政府が全国の一斉休校を要請するのは異例中の異例で、「これ以上の蔓延を防ぐためには特別な措置が必要だ」という考えの元で判断されています。
また、文科省は25日の通知によって、全国の教育委員会などに対し、学校で新型コロナウイルスの感染者が見つかった場合、地域全体で臨時休校を検討するように要請していました。
その後、北海道や大阪などで、全国に先駆けて一斉休校をする動きも出てきたことから、「全国で足並みを揃えた方が良いのではないか」ということで、今回の一斉休校要請というところに行きついた模様です。
ただ、この休校要請に法的な拘束力はなく、各自治体等が必ず受け入れなければいけないものではありません。
実際、共働き世帯が非常に多い石川県金沢市は、3月2日からの一斉休校を見送り、3日以降の対応については検討中としています。
助成金や特例措置について
厚生労働相は記者会見において、休校で会社員が仕事を休んだ場合の支援策として、雇用調整助成金の拡充などを検討するとしています。
これは、従業員を休ませるなどして雇用を維持する企業への助成金で、新型コロナウイルスで影響を受ける企業への特例措置が設けられています。
具体的には、中国関連の販売が1割以上を占める企業を対象とした現行の特例措置について、新型コロナウイルスで影響を受ける企業全般に拡充されます。
世間の混乱
政府による休校要請は、新型コロナウイルスから命を守るための対策であるため、実行されることは致し方ないと言えるでしょう。
ただ、要請から休校までの期間があまりにも短いことで、世間では混乱が起こっています。
まず、もっとも混乱しているのが子どもの保護者です。
休校になったことで、保護者は急に子どもの面倒を見る期間が延びてしまいました。
しかし、共働き世帯も多い昨今、仕事を休むことがなかなかできず、急遽子どもを祖父母や親戚の家に預けるという保護者が増加しています。
また、子どもを預けられる方が周りにいれば良いですが、すべての保護者がそのような環境にあるとは限りません。
しかも、今回一斉休校要請の対象となったのは、あくまで小中学校、高校、特別支援学校であり、保育所は含まれていないのです。
そのため、小学生などの子どもを持つ保育士の方は出勤を余儀なくされ、他の方の子どもの面倒を見るために、自身の子どもの面倒を見られないというおかしな状況も生まれています。
もっと言えば、今回の休校要請を受けて、生徒も混乱しています。
全国の学校の中には、卒業式を中止にしたり、出席者を制限したりするところも出てきており、中には予行演習の予定だった日に、急遽卒業式の本番を行ったところもあります。
もちろん、いきなり「あさってから休校」ということを伝えられた学校教員の方は、それまでにこなさなければいけない業務が増加し、対応に追われています。
まとめ
政府による休校要請に対しては、「英断だ」という意見もありますが、「なぜ今さら…」というような意見も多く、もう少しスムーズな対策があったのではないかという印象は否めません。
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