【コンジローム除去】コンジローム除去とはどんな治療?
2020年6月13日
コンジロームというものをご存じでしょうか?
性感染症の一種なのですが、病気とは気づかないまま過ごしている方も多く、気づいたら他の人に感染させてしまうこともある厄介な病気です。
当院では、コンジローム除去も行っているのですが、具体的にはどのような治療をするのか解説します。
コンジロームの特徴
コンジローム、あるいは尖圭コンジローマともいわれるこの病気は、人パピローマウイルスというウイルスによって感染する、性感染症の一種です。
この病気にかかると、性器や肛門の周辺、大腿部などにイボが発生します。
まれに、口腔内や唇にも生じることがあります。
感染してから発症するまでは平均で3か月と長く、3週間ほどで発症する場合もあれば8か月ほどしてから発症した例もあります。
この病気になると、カリフラワーやとさかのような形状の、褐色のイボが発生します。
しかし、かゆみや痛みを伴うものではないので、自覚症状もあまりなく、見えにくいところに生じた場合はなかなか気づかないケースもあります。
一度発症すると、短い期間でどんどんと増殖していき、あちこちに転移してしまいます。放置しておけば治るケースもありますが、それはごくまれなケースで、通常はそのまま残るか悪化してしまいます。
性感染症なので、主に性行為で感染します。
しかし、公衆浴場で感染するケースなどもごくわずかですが確認されています。
また、包皮の内側に生じることもあるので、気づかないままパートナーに感染させてしまうというケースもあるのです。
そのため、包茎の方は特に注意しましょう。
治療の方法は?
コンジロームの治療は、いくつかの方法があります。
軟膏などの外用薬の塗布を定期的に続けていくというのが多いのですが、対象となるイボを凍らせたうえで除去する凍結療法というものもあります。
それ以外にも、電気メスやレーザーなどを用いてイボを丁寧に除去していくという方法もあります。
それ以外の方法も、病院によって採用されています。
当院のコンジローム除去の治療方法は、主に外用薬を用いて行う薬物治療と、該当する箇所を切除する外科的治療など、いくつかの方法を併用しています。
その中から、患者様の希望や症状などを考慮したうえで、適切な方法を提案していくのです。
最も手軽な方法は難航などの外用薬を塗布する治療ですが、これで完全に除去できる割合はおよそ6割といわれています。
また、体質によってはかぶれなどの副作用が生じることもあるので、その経過観察をして必要に応じて外科的治療に切り替えることとなるでしょう。
この治療は、1度ですべて治るということはまずありません。
人によっても異なるのですが、最低でも3回は治療しなければ関知しないでしょう。
多ければ、完治まで10回ほどかかった患者様もいます。
また、再発の可能性もあります。その点は、最低でも半年は様子を見なければ判断はできません。より正確な判断を求めるなら、1年は様子を見るべきでしょう。
治療は、初期であればそれだけ早く治り、治療も簡単になります。
気づくのが遅くなり、広範囲に広がってしまうと、それだけ治療にかかる期間も長くなり、再発の可能性も高くなってしまうのです。
それを防ぐには、違和感があったらすぐにでも相談してみてください。
見た目がコンジロームに似ている他の症状もあるので、その発見にもつながるでしょう。
どうやって診断するのか
コンジロームは、見た目だけなら他にも似たようなものがあるので、まずはその検査を行います。
検査の方法は、視覚による診断から始まり、可能性が高いと判断された場合に限り周辺の組織を採取して病理学検査を行い、確定させます。
あまり悪性化することはないのですが、中には発がん性の高いウイルスにも同時に感染して、がん細胞になっているケースもあるので油断はできません。
特に、男性はあまり陰茎部ががんになることはないのですが、女性は子宮がんのきっかけになることもあるので、可能な限り早い段階で確認しておかなければ大変なことになってしまうかもしれません。
コンジロームのように、亀頭にイボができる原因としてよくあるのが、フォアダイスと真珠様陰茎小丘疹です。
フォアダイスというのは、1㎜未満のごく小さなイボが陰茎部と亀頭の根本の間に生じるもので、これは別に病気ではありません。
脂腺が独立したことで生じるものであり、生理現象の1種に過ぎないのです。成人男性の65%には、これが生じているといわれています。
真珠様陰茎小丘疹は、1mm程度の発疹が陰茎の周囲にいくつも生じるもので、無害です。こちらは、成人男性の20%に生じるといわれています。
女性にも、似たような症状が生じることがあります。膣前庭乳頭腫症といって、膣の周囲にひだや乳頭に似たできものが生じます。
規則的に、左右対称に発生するのが特徴です。
コンジロームと見た目は似ていますが、正常な変化なので気にする必要はありません。
このように、コンジロームと間違われやすいものは色々とあるので、病理学検査で特定しなければいけないケースがあるのです。
しかし、例えばフォアダイスも気になるなら除去することができます。
無害だとは言っても、見た目が性感染症に似ているため嫌がられてしまう、というケースもあるのです。
その場合は、フォアダイスならほとんどが1回の治療で除去できるため、気軽に相談してみてください。
当院での治療は、まず患者様にしっかりと説明をしたうえで行います。
その際は、きちんと悩みをお聞きして、最善と思われる方法を提案させていただくので、気になることがあったら気軽にご相談ください。
まとめ
コンジロームは、見た目とは違って無害なものとはいえ、自覚症状が少ないことで感染が広まる可能性が高く、また悪性のウイルスにも同時に感染する例があるため、なるべくなら早いうちに除去してしまったほうがいいものです。
見た目が似ているものもあるので、気になったときは自分で断定せずに診察を受けて、それが何かをはっきりさせましょう。
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