「包茎矯正リングを使おうか悩んでいる」というも多いと思います。
数百円で包茎が改善するのであれば、これほど手軽なことはありません。
しかし、「本当に矯正リングは効果があるのか?」と懐疑的な方もいることでしょう。
「矯正器具にはリスクがある」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
そこで今回は、包茎矯正リングの実態にについて解説します。

包茎矯正リングとは、仮性包茎の改善を目的とした器具です。
包皮を剥いた状態で亀頭の根元にリングを装着することで、ペニスに剥き癖をつけます。
リングの形にはC型やO型などがあり、素材もゴムや樹脂などさまざまです。
ネット通販サイトでは1,000円ほどで購入できるため、手軽に入手することができます。
しかし「装着すれば包茎がかならず改善する」という医学的な根拠はありません。
あくまでも、一時的に剥けた状態を保つための器具です。
包茎矯正リングの装着方法は以下のとおりです。
C型やO型など、リングの形状が異なる場合でも流れは同じです。
装着後は位置を微調整し、日常生活に支障が出ないようにしましょう。

包茎矯正リングの販売元が謳っている効果は以下の3つです。
それぞれの概要を解説します。
医療機器ではないので直接的な表現はしていませんが、包茎矯正リングを付けると仮性包茎の改善につながると表現されています。
包皮を剥いた状態を長時間キープすることで、剥き癖をつけて形状を安定させるという考え方です。
早漏の改善も期待されているそうです。
包茎矯正リングを装着すると、包皮が剥いた状態で固定されるので露茎(亀頭が露出)します。
露茎することで、亀頭が外部からの刺激に慣れ、早漏が改善すると想定されています。
露茎することで包皮に汚れが溜まりにくくなり、衛生状態が改善すると考えられています。
亀頭や包皮の裏側までしっかり洗うことができるようになるからです。
清潔を保てるようになると嫌なニオイを抑えたり、チンカス(恥垢)が溜まらなくなったりします。
恥垢については「チンカス(恥垢)とは?発生原因・デメリット・改善方法を解説」もご覧ください。
上記で紹介した包茎矯正リングの3つの効果について、医学的、科学的な根拠や十分なデータはありません。
特に包茎の根本治療は考えにくいです。
「包茎が改善されました」という商品レビューをたびたび見かけますが、これらは個人の感想で真実はわかりません。
包茎矯正リングはあくまで亀頭の露出を補助する器具です。
「一時的に剥けた状態をキープしたい」というのであれば実用的ですが、本気で包茎を改善するのであれば、包茎手術を受けましょう。

包茎矯正リングには効果がないばかりか、むしろ以下のようなリスクがあります。
サイズの合わないリングを装着すると、ペニスを圧迫し血行不良を引き起こします。
また、締め付けを自分で調整できるリングの場合、効果を高めようとするあまり、きつく締めすぎてしまうことがあるようです。
どちらのケースも最悪の場合、亀頭が壊死する可能性があります。
リングの装着後、違和感や痛みがあるなら一旦使用するのを中止しましょう。
リングを装着すると、包皮が引っ張られ伸びてしまう可能性があります。
包皮が固定されてしまい、うまく伸縮できなくなるからです。
包茎を改善する目的で装着したものが包茎を悪化させてしまっては、本末転倒なので注意しましょう。
リングを装着することで尿道が圧迫され、尿の出が悪くなることがあります。
その結果、尿が意図しない方向へ飛んでしまう可能性があります。
包茎矯正リングは亀頭の露出を補助する器具です。
安価で手に入り、医療の知識を必要としない手軽さがいいのですが、包茎の根本治療はできません。
包茎治療をするのであれば医療機関を受診しましょう。
リングに比べると高額な費用がかかりますが、まず間違いなく包茎を改善できます。
包皮を切除する一般的な包茎手術のほか、ペニスのサイズを大きくして包茎を改善する「切らない包茎手術」もあります。
「ペニスにメスを入れるのは怖い」とお考えの方も、安心して包茎改善が可能です。
切らない包茎手術の詳細は「切らない包茎手術の仕組みとおすすめの理由」をご覧ください。
今回は、包茎矯正リングについて解説しました。
繰り返しになりますが、リングには包茎を改善する効果はなく、あくまで剥けた包皮を一時的に保つのみです。
効果に医学的な根拠がないばかりか、いくつかのリスクがあります。
しっかり包茎を改善するのであれば、病院や男性器専門クリニックを受診しましょう。
当クリニックでは「切る包茎手術」「切らない包茎手術」どちらも提供しています。
包茎治療に関して経験豊富な医師が対応しますのでご安心ください。
包茎矯正リング以外の器具については「包茎矯正は効果がない理由丨仮性包茎も自力では治療できない」をどうぞ。