【コロナ関連】イタリアのコロナ死亡率が高いワケ
2020年3月30日
世界中で混乱を巻き起こしている新型コロナウイルス。
当初はアジア圏を中心に広がっていましたが、現在はヨーロッパでの感染が爆発的に増えていて、特にイタリアは感染者・死亡者ともに世界最大の数となっています。
また、イタリアは死亡率がとても高いことでも注目を集めていますが、それは一体なぜなのでしょうか?
イタリアのコロナ感染による死亡者数・死亡率
2020年3月29日現在、イタリアのコロナ感染による死亡者数は、10,023人となっています。
これは、中国の3,300人を遥かに上回り、2番目に多いスペイン(5,982人)と比べても圧倒的に多いです。
また、イタリアのコロナ感染による死亡率は、2020年3月23日時点で9.0%です。
世界平均が4.3%であることを考えると、この数字がいかに高いかがわかりますね。
イタリアでコロナ死亡率が高い理由
では、イタリアのコロナ死亡率は、なぜこれほどまでに高いのでしょうか?
これには、イタリアの現状や生活スタイルなどが大きく関係しています。
1つ1つ解説しましょう。
高齢者が多いから
イタリアのコロナ死亡率が高い理由の1つに、まず“高齢者が多い”ということが挙げられます。
イタリアは、世界でも有数の長寿国です。
男女ともに、平均寿命は80歳を超えています。
また、総人口のうち23%は65歳以上であり、イタリアでコロナに対抗できる方は決して多くありません。
なぜなら、コロナ感染による死亡率は、高齢でなおかつ特定の持病(心疾患など)がある方ほど上昇するとされているからです。
ちなみに、イタリアにおけるコロナ感染の死亡例は、87%が70歳以上と報道されています。
実家暮らしが多いから
イタリアのコロナ死亡率が高い理由としては、“実家暮らしの方が多い”ということも挙げられます。
イタリアの若者の多くは、両親あるいは祖父母とともに田舎で生活し、ミラノなどの都市で働くために通勤しています。
つまり、他の国の方と比べると、高齢者と交流する機会が多いということですね。
また、実家暮らしの若者が、都市部からコロナを持ち帰ることによって、同居する両親や祖父母に移してしまう可能性も高いとされています。
医療崩壊が起きているから
イタリアのコロナ死亡率が高い理由としては、“医療崩壊が起きているから”という事実も欠かせません。
現地メディア、あるいは個人の情報発生を総合すると、北イタリアでコロナ感染者が急増している地域の病院では、医療従事者や医療器具の深刻な不足に陥り、重傷者の治療に手が回らないという事態が発生しているようです。
これは、当然イタリアが急なコロナ感染拡大に追われたことも1つの理由ですが、“検査を実施しすぎた”ということも理由の1つだとされています。
例えば、日本では無症状や症状が軽い方は検査しませんが、イタリアは無症状の方であっても、とにかく積極的に検査されています。
もちろん、たとえ無症状であっても、検査で陽性と判明した以上、病院や施設で隔離しないわけにはいきませんよね。
これにより、病室のベッドが症状の軽い方、無症状の方でパンク状態になり、重症の方が出ても入院できないという状態になったのです。
したがって、「日本は検査をしなさすぎる」という指摘は多いものの、闇雲に検査すれば良いというわけでもないのです。
また、日本も同じようにどんどん検査の数を増やしていくと、同じような医療崩壊が起こると言われています。
まとめ
ここまで、イタリアのコロナ死亡率が突出して高い理由について解説してきました。
イタリアでは、今後もまだしばらくは感染拡大が継続すると言われていて、日本でも引き続き予断を許さない状況は続くでしょう。
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